中・四国矯正歯科学会

中・四国矯正歯科学会

会長挨拶 2018 (田中 栄二)

中・四国矯正歯科学会会員の皆様へ

年頭挨拶 (平成30年1月)

会長 田中 栄二

今年は年頭より、過去最強クラスの寒気が流れ込み、東京都心の最低気温が48年ぶりに氷点下4度を観測し、記録的な冷え込みとなりました。時期を同じくして、インフルエンザが大流行し、1月第3週の1週間に発症した患者数の推計が283万人に達するなど、記録づくめの年になっております。

さて、2016年に前会長の柄 博治先生から中・四国矯正歯科学会の会長職を引き継ぎ、20年ぶりに大学主導の学会運営を再開させていただきました。さらに昨年は第60回の記念大会の大会長も務めさせていただき、誠に名誉なことと感謝しております。学会大会は60年の記念大会にふさわしく、名誉会員、永年会員の表彰などの記念式典を開催し、前徳島大学教授の森山啓司先生にご講演をいただいたこともあって、参加者は300名を超え、盛会に終えることができました。さらに、60周年記念誌を発刊することができました。これもひとえに、中・四国矯正歯科学会会員の皆様のご協力とご支援の賜物と深く感謝を申し上げます。私議、この盛会に気を良くして、中・四国矯正歯科学会の会長をさらに1期、2年続けさせていただくことになりました。

2016年の御挨拶においても述べさせていただきましたが、当学会は会員の臨床技術の向上のための研鑽の場であり、地域社会に対する矯正歯科治療の啓発と正しい情報の発信を推進することを目的としております。一方で、毎年のように新しい矯正歯科材料や矯正治療法が発表されておりますが、その臨床的な有効性や再現性に疑問を持つことも少なくありません。今後、本学会としては様々な矯正臨床技術をいち早く紹介する一方で、その臨床技術の科学的根拠を検証し、提供しうる臨床移行型研究を多く発信しうる学術学会を目指したいと考えております。

中・四国矯正歯科学会は還暦を迎え、初心に還り、より良い、安全安心な歯科矯正治療を提供しうる人材を育成し、地域社会に対する歯科矯正治療の啓発と正しい情報の発信を推進する学術学会として、学術及び文化の発展に寄与し、もって人類の福祉に貢献することのできる学術学会であり続けるべく、学会運営に邁進する所存ですので、会員の皆さんにおかれましては、より一層のご協力をお願い申し上げます。